タクシー代
海外に行くならと、一軒家になったホテルに泊まったことは、いかにもアフリカらしくてよかったのだが、街まで遠いのが玉にきずで、往復は不本意ながらタクシーに頼らねばならなかった。
別にとりわけここのタクシー代が高いとか、車がきたないというわけではないが、なにしろいつも降りるとき、チップでもめるのである。
フランス領だったことで、十パーセントもやればいいと思ったが、なかなかどうしてこれでは彼らは納得しない。
小銭のあることを見てとるとしつこい。
もう一つ、もう少しとねばるのである。
まあ一つくらいと思ってコインの小さいのをつまんでやるとまだ手を出している。
そのうちいいかげんで振り切ってきてしまえばよいことを発見したが、それでもそのチップのことを考えると、できるだけタクシーには乗るまいと覚悟した。